ロックギターなどで活用されるパワーコードもトライアドの一種です。
1度、5度、8度(1度のオクターブ上)の3つの音の積み重ねでできあがったトライアドで、太くてストレートな響きが特徴。
各弦セットにおいてパワーコードをダイアトニックスケールで展開してゆくと以下の4つのダイアグラムが生まれます。
・6,5,4弦のセットによるパワーコード。
・5,4,3弦のセットによるパワーコード。
・4,3,2弦のセットによるパワーコード。
・3,2,1弦のセットによるパワーコード。
[Acousphere Shige's Note]
・6,5,4弦セットと5,4,3弦セットによるパワーコードはロックやヘビメタなどのジャンルの伴奏においてよく用いられる。パワフルで派手に扱えるので強いメッセージングの時は選択すると良い。対して4,3,2弦セットと3,2,1弦セットのパワーコードはあまり用いられる事が少ないと思う。伴奏の音域を離れメロディとしての音域にあるがメロディを骨太に聞かせるという必要性は多くなく、ほぼ使わないといってもいいかもしれない。だがTuck Andress的なファンキーなソロギターアレンジをするにおいてはこれほど素晴らしいフォームもない。Europaのアレンジメントの中にもしばしば登場するが、基本的な考え方としてはWes Montgomeryによるオクターブ奏法の内声に5度の音を付加したものであるように思う。つまり「とても太いオクターブ奏法」という感じか。George Bensonのアレンジメントにも度々登場するので、コンテンポラリーなジャズギタリストには馴染み深いフォームである。
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